私たちが自由に外国へ行けるようになってまだ５０年ほど、それまでは制限が多く海外旅行は特別な事でした。

自由化後パック旅行が出き、ジャンボ機が就航するようになって海外旅行は普通の事になりました。

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大阪では関西空港が出来るまでは、市街部をかするようにして離発着し騒音対策で夜９時に閉まる伊丹空港が有るだけでした。短時間運営で時差が有り長時間飛行となる海外とは良い出発・到着時間に設定するのが難しく主に国内、アジアなど近距離路線が中心でした。海外へは羽田空港から後には困難を極め開港された成田空港を利用する東京経由が常で不便な時代がありました。

私の初めての海外旅行も羽田からドル持ち出しも８００ドル（１ドル３００円ほどの時代）に制限されていたように覚えています。東京経由を利用する間、堺、播磨、神戸と新空港建設地探しが続き、最後に泉州沖に決まるまで長い日を要して関西地区に大きな遅れを生みましたが海を埋め立て１９９４年日本初の２４時間利用空港が作られ一歩前進しました。

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　民間航空初期、アメリカ・ハワイへは島伝いにいくつかの寄港地に寄り、ヨーロッパへは香港・インドなどに寄港する南回りでした。その後航空機と運航技術の進歩でハワイ・アメリカへはダイレクトに、ヨーロッパへはアラスカ・アンカレジに寄る北回りとなって距離・所要時間とも短くなりました。今は進化した慣性航法装置、無線施設からの距離情報、ＧＰＳの併用で正確な位置情報を取りますが、ヨーロッパとアラスカの間にある北極圏では方角を知るコンパスが地磁気の影響を受けて飛行は難しく最初に就航したのは６０年前にこの近辺に習熟したスウェーデン、ノルウェー、デンマークの北欧三国で作るスカンジナビア航空でした。

東京への就航時、友達どうしが料理を持ち合うデンマーク語でパンとバターのテーブルを意味する北欧の食事スタイル・スモーガスーボードを提供するレストランが帝国ホテルに開設され北欧の海賊にちなんで「インペリアルバイキング」と名付けられたのですが、今ではお馴染みとなったバイキング料理も本を正せばこのレストラン名からそしてそれも航空の進歩が運んで来たと思います。

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　航空機の性能向上は直行便を可能にしましたが、それも冷戦と言われた東西世界の確執時代を超えてシベリア上空を飛べるようになったことが後押ししました。世界は技術と平和の恩恵を受けて繋がりますが、一旦紛争、自然災害が起これば簡単に阻害されて旅行は不可能となります。自然災害は避けることが出来ないものですが紛争・戦争などは日頃からの相互理解が有れば決して避けられないものでは無いものと思います。今の様にアメリカなど外国との活発な旅行・交流があれば７０年前の戦争による不幸は起きなかったのではないかと思うと残念です。

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私達自身を知る日本の旅も含め旅は個人の想い喜びを満たすだけでなく平和な社会を創り出す大切なものと思います。

旅行業は平和が有ればこそ成り立ち、そしてそれを創り出す平和産業との想いを持って楽しい旅行でいい生活・人生となりますように皆さんの旅行のお手伝いをさせて頂きたいと思います。